年金だけ、貯蓄だけでは心もとない…そんな中で「月額利用料10万円以下で入れる老人ホームはあるのか?」とお悩みの方のために、今回は〈月額10万円以下〉をテーマに、変化する介護制度や地域差をふまえ、あなたに合った施設選びの第一歩をサポートします。
月額10万円以下の老人ホーム、費用相場と実情を知る
全国を対象とした調査によれば、〈月額利用料10万円以下〉の施設は、「月額利用料10万円以下」で検索可能な施設が4,875件存在しています。
地域別に見ても、神奈川県では「月額費用中央値8.0万円/平均9.5万円」というデータがあります。
また、東京都では「月額7.6万円が中央値」という報告も。
つまり、「月額10万円以下」というのは決して夢の数字ではなく、実際に選択肢として存在していることが確認できます。
ただし、ここに含まれる「月額10万円以下」という数字は「居住費+食費+基本サービス費」等を中心に算出されており、 <別途介護保険自己負担分・医療費・オプションサービス費>が含まれていないケースがあります。
月額10万円以下で入るための3つの条件

月額10万円以下で施設に入るためには、以下の条件が影響します。
- 立地・エリア:都心より地方・駅から少し離れた場所が費用を抑えやすいです。
- 施設の種類・居室タイプ:公的施設(特別養護老人ホーム・軽費老人ホーム)や相部屋・多床室など、居室水準を抑えたタイプで低料金が実現されていることがあります。
- 介護度・サービス内容のバランス:軽度な介護・自立寄りであれば、サービスの範囲が限定されるため料金が低めに設定されているケースがあります。
10万円以下の施設を選ぶ際の注意点と落とし穴

料金だけに注目してしまうと、後で「思っていたより実質負担が高かった」となるリスクがあります。注意すべきポイントを整理します。
- 別途費用の存在:月額10万円以内という表示でも、介護保険自己負担(1〜3割)、医療費、オムツ代、理美容代、追加サービス費などが別枠で請求されることがあります。
- 入居一時金・初期償却:月額が抑えられていても、入居一時金(前払金)や初期償却分を支払うことで総額負担が増える場合があります。
- 入居条件・待機状況:公的施設や低料金施設は人気が高く、入居までに長期間待つケースがあります。特に要介護度が高い場合は選択肢が限られることも。
- サービス水準・居室水準の落とし穴:料金を抑えるために、居室が多床室だったり、築年数が古かったり、看護・リハビリ体制が手薄だったりということもあるため、見学時のチェックが重要です。
「月額10万円以下のプランは、部屋のグレードを抑える代わりに、移動・外出支援などオプションサービスを別料金にしていることが多い」ということも。よって見落としがちな“隠れ費用”も確認しておきましょう。
月額10万円以下で入れる施設を探すための実践ステップ
料金が抑えられた施設を探すにあたって、以下のプロセスをおすすめします。
- 希望エリア・条件を明確にする:「通院先からの距離」「家族の訪問頻度」「介護度想定」など、自分(あるいは親)の暮らし方を整理します。
- 月額×10万円以下+入居一時金有無を条件に検索:例えば検索サイトでは「月額10万円以下」「入居一時金0円」などで絞れます。
- 見学・資料請求を早めに行う:
- 見学時チェックリストを用意:(居室の間取り/食事内容・回数/スタッフ体制/医療連携/費用明細の内訳)などを確認。特に“月額10万円以下表示”のどこまでが費用に含まれているか契約前に確認が必要です。
- 家計シミュレーションを立てる:月額10万円以下でも、年金・貯蓄・想定余力から「何年入居できるか」「要介護度が上がった場合どうなるか」をシミュレーションしておくと安心です。定量的な将来の負担も見える化しましょう。
実例紹介:月額10万円以下で入居したケースとその後の変化

実際に、「月額10万円以下」を条件に施設を選んだAさん(86歳・要支援2)のケースをご紹介します。貯蓄が少なく、年金が月約10万円という状況で、地域の低料金プランがある施設を紹介してもらっています。
Aさんの進め方としては、まず「月額10万円以下」「入居一時金0円または少額」という条件で検索し、見学時にスタッフから「この料金はどこまで含まれているか」「追加オプションはいくらか」を丁寧に確認。実際には、居室は多床室ではなく2人部屋、食事は1日3食+おやつ付き、スタッフ配置は日中常勤・夜間巡回という設定でした。
要介護度が上がる前にこうした低料金プランに入れたことが、月々の家族負担も抑えられた成功要因と考えられます。
ただし、その後要介護3となったタイミングで、設備・看護体制強化プラン(+月額約3万円)を提示され、追加費用が発生しました。このように、「月額10万円以下」の枠でも将来のサービス強化・追加費用は想定しておいたほうが良いでしょう。
まとめ:選び方を押さえ、安心して「月額10万円以下」の選択肢を活かそう
「月額10万円以下」という条件は、年金や貯蓄が限られている方にとって大きな安心材料となります。ただし、料金だけに気を取られてしまうと、追加費用・サービス水準・将来の介護度変化などで想定外の支出が発生する可能性があります。
まずは希望条件を整理し、信頼できる施設を複数ピックアップして、見学・契約までしっかり確認する。これが、月額10万円以下の施設を“安心して”活用するための基本です。



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